当コンソーシアムへの参加企業数が累計80社となりました
一般社団法人 薬局DX推進コンソーシアムは、2025年末時点の64社から、2026年に入り18社が新たに参画し、入退会を経て2026年6月10日時点で参加企業数が80社となりましたことをお知らせいたします。
当コンソーシアムは、2023年6月1日に任意団体として設立され、2025年4月に一般社団法人化しました。現在の会員構成は、代議員2社、合議員33社、正会員45社、合計80社です。薬局、調剤機器メーカー、医療機器メーカー、薬歴・システムベンダー、医薬品卸、医薬品メーカー、配送事業者、関連サービス事業者など、薬局業界に関わる多様な企業が参画する体制へと拡大しています。
今回、参加企業が80社に達したことは、薬局DXが個社単独の取り組みにとどまらず、業界全体で取り組むべき共通課題として認識されつつあることを示すものです。薬局業界におけるデジタル化、標準化、業務効率化、制度対応への関心の高まりを背景に、業界横断での共創の輪が着実に広がっています。
調剤業務の一部外部委託に関する実証を継続的に推進
当コンソーシアムでは、薬局業務の持続可能性を高め、薬剤師がより対人業務に注力できる環境を整備するため、調剤業務の一部外部委託に関する実証事業を継続的に進めています。
2024年8月から開始した実証では、同一法人内での実施から、他法人間での実施へと段階的に対象を拡大してきました。2026年4月時点では、累計17組の委託・受託薬局の組み合わせにおいて、1,231件の実施実績を積み上げています。
現在進行中のフェーズ3では、実施薬局の組み合わせをさらに拡大し、安全性、有効性、経済性、運用性の観点から、制度化・社会実装に向けたエビデンスの蓄積を進めています。
委員会体制を強化し、安全性・有効性・経済性・デジタル化を多面的に検証
当コンソーシアムでは、実証事業を単なる運用検証にとどめず、制度設計や現場実装に資する知見を得るため、複数の委員会・班を設置し、会員企業が連携して検討を進めています。
| 安全性委員会 | 患者安全と調剤品質の確保、直送モデルの安全性検証、手順書・帳票・記録様式の整備 |
| 有効性委員会 | 患者・薬剤師・薬局運営の視点から、業務変化、患者満足度、地域医療への影響を継続調査 |
| 経済性委員会 | 委託薬局・受託薬局双方にとって持続可能な経済性が成立する条件を分析 |
| 実証運営委員会 | 実証事業の運営、課題抽出、成果共有、委員会間連携を推進 |
| デジタル委員会 CSData班 在庫管理DX班 | 調剤業務の一部外部委託における円滑なデータ連携のための仕様定義 調剤業務の一部外部委託に伴う、委託薬局・受託薬局における在庫管理業務の効率化・仕様検討 |
| 広報委員会 | 対外発信を推進 |
デジタル委員会およびCSData班では、委託・受託間のデータ連携の高度化に取り組んでいます。当コンソーシアムで策定したCSData方式により、受託薬局での分包機入力を不要とする完全電子化、入力ミス防止による安全性向上、委託・受託双方の業務負荷軽減といった成果が確認されています。
直送モデル、業務範囲拡大、在庫管理DXなど、次の社会実装テーマにも着手
今後の取り組みとして、当コンソーシアムでは、調剤業務の一部外部委託の実証に加え、患者宅への直送モデル、業務範囲拡大、在庫管理DX、委受託間の双方向データ連携など、より実務に即したテーマの検討を進めていきます。
直送モデルについては、委託薬局による遠隔鑑査、鑑査画像・判定情報の送受信、薬袋・帳票類の運用、患者単位での配送・納品管理など、制度化に向けて整理すべき論点が多くあります。当コンソーシアムでは、行政との確認も進めながら、手順書や運用フローの整備、PoCを通じたエビデンス取得を進めてまいります。
また、業務範囲拡大については、一包化に加え、錠剤・カプセル剤の取り揃えや一包化への付帯作業など、現場ニーズと安全性確保の両面から検討を進めています。
薬局DXの社会実装に向け、業界横断の共創をさらに推進
薬局を取り巻く環境は、電子処方箋、オンライン資格確認、電子薬歴、電子お薬手帳、在宅医療、地域包括ケア、医療DX、地域フォーミュラリー構築、災害時対応、サイバーセキュリティ対応など、急速に変化しています。
一方で、薬局現場では、医薬品供給の不安定、人材不足、業務負荷の増大、システム間連携の不足、在庫管理の複雑化、地域医療への対応など、多くの課題が存在しています。これらの課題は、個社単独の努力だけでは解決が難しく、業界横断での標準化、データ連携、制度提言、実証に基づく合意形成が不可欠です。
当コンソーシアムは、80社体制となったことを新たな節目として、会員企業間の連携をさらに深め、薬局DXの社会実装に向けた取り組みを加速してまいります。
今後も、行政、関係団体、医療・介護分野のステークホルダーと連携しながら、薬局業務の持続可能性向上、薬剤師の対人業務へのシフト、患者・地域住民にとってより良い医療提供体制の実現に貢献してまいります。

